『44年続けてるんだからよ!』
自信満々にそう言い放ったおじさんは物凄くかっこよく見えた。
昨日出席した物販セミナーが終わったのが18時。
13時スタートということで5時間の長丁場でしたが
個別面談あり、参加者との情報交換ありで体感としてはソッコーで終わりました。
4日前に参加した三浦さんのKOTOBAセミナーもそう。
5時間という時間があっという間に過ぎ去った。
学校へ通っていたときの授業は1時間足らずがあんなに長かったのに、不思議なものです。
昨日は東京駅付近の会場でセミナーが終わり、そのまま懇親会へ。
一次会、二次会が終わった時点で23時前。
会話も弾み、ちょうどイイ感じの時間で解散!
だけどもなにかが足りない。
有益な情報も、外では絶対に言えない裏話も聞けたのに、、足りない。
なんだと思いますか?
・・そう、〆のラーメンです。
なぜ飲んだ後、人はあんなにラーメンを欲するのでしょう?
23時という時間も絶妙に追い風で、
「一杯食べて帰ればちょうどいい」という気持ちにさせる。
満場一致でお店を探し始めました。
すると、さすがは東京。
すぐに人気ラーメン店に遭遇。
、、のはずが、無い。一軒も無い。
そして主催の方も含め、
残った4人のメンバーには東京在住が誰もいない。
東京駅付近って、ラーメン屋がないんですね。。。
今年何度も行った渋谷には選ぶのに困るほどのお店があるのに
なかなか衝撃的な事実でした。
「そういえばこの前来たとき、あの辺に立ち食いそばがあったよ」
いつの間にか麺を腹に入れることがミッションになっている僕たちは
今度はその蕎麦屋を目指して歩き始める。
ラーメン食いたかったなー
と話しながら歩くこと3分。
そこで遭遇したのが、屋台でした。
お客さんが誰も座っていない椅子が8つ並んでいて
その奥でタバコを吸っている白髪頭のおじさんが見えた。
「おじさん、4人座れる?」
ひと言も相談を交わすことなく
僕たちは屋台でラーメンを食べることになりました。
なんか非日常な感じでイイ。
オススメを尋ねると醤油だと言われたのに、
みんな味噌が良かったようで味噌ラーメンを注文。
するとおじさんはひと言
『ほんとは味噌が一番美味いんだよ』
じゃあ最初からそう言ってくれ!
という気持ちを抑えきれず
じゃあなぜ醤油と答えたのか?聞いてみると
『味噌の方が100円高いからよ。
それで儲けようとしてると思われるのが嫌なんだよ』
なるほどそういうことか…
見た目の頑固さがそのまま感じられた瞬間。
(オススメを無視して味噌を頼む人間がどれほどいるんだろう?)
数分の待ち時間を経て出されたラーメンは想像以上でもそれ以下でもなく、
一枚のチャーシューとネギだけが乗ったシンプルな一杯で
「美味い!」
というぼくたちの言葉におじさんは
『44年続けてるんだからよ!』
と、どや顔を向けました。
やたらと嬉しそうだったな、あのときの顔。
そこからおじさんは、色んな拘りをぼくたちに聞かせてくれた。
・味噌とチャーシューは手作り
・ネギを切るときにまな板は使わない
・通りすがりの客に声掛けはしない
・ラーメンを100円値上げした理由
味噌を袋から出していたので「嘘つけ!」と思っていたら、
どうやら安価でパッケージ詰めしてくれる業者があるらしい。
これは正直に謝りました。。
興味がない通りすがりの人に声を掛けるよりも
いま自分のラーメンを食べてくれている人をずっと見ている
という話は
心にグッと来るものがあったし
600円から700円へ値上げしたのも
ありがちな「食材の仕入価格高騰」ではなく
身内が亡くなったときに何もできなかった情けなさから。
その1年後に
『あのときは何もしてやれなくてすまなかった』
と、値上げ分を貯めて100万円を渡したらしい。
この1年だけは真面目に仕事をしたと笑っていました。
『12月は忙しいからよ。
ここに立たせておくんだよ。
だから来月は来るなよ』
待たせておくことが快感のようだけど
本当にここに行列が出来ることってあり得るのか?
いま俺たち4人しかいないんだけど?
味噌の件に次いでまたも心の中でそんなことを考えていたら
その後、1人2人とお客さんが増えて
最終的にはそこにイタリア人カップルまでも座って満席に。
おじさん、ごめん!!!
その前に素敵な話を聞いておきながら、
こんな考えが頭をよぎる自分の思考回路を疑います。。
ラーメンのスープをほぼほぼ飲み干してからも話は尽きず
結局、1時間以上いたんだろうか?
・福島から出張で来ていて昨日もラーメンを食べに来たサラリーマン
・東京駅付近で仕事を終えて終電前に一杯と立ち寄った会社員
こういう人たちと話せたのも、屋台ならではのこと。
狭い空間だからこそできたことで
普通のラーメン店に入っていたらまず接点はありませんでした。
そもそも、44年も屋台を続けてきたって並大抵じゃない。
これまでどんな風に歩んできたのか聞いてみると
おじさんが口にしたのはこんなコトバ。
『始めて10年は自分が田舎もん。
20年経ったら皆んなが特別扱いをしてくる。
長くやってたら良いことしかないぞ。
同じようなことやってたのが、勝手にいなくなるからよ』
このとき全身に鳥肌が立ったのは
11月の寒さが理由ではないことは明らかだ。
続けている人の言葉は、重い。
どこまでやればゴールなんだ?
どれだけやれば成功するんだ?
成果が出るのが早いインターネットビジネスだから
僕たちはすぐに結果を求め、人と比べて、自分を過小評価してヘコみます。
短期間でゴールを追求するあまり、
勝手に先が不安になって行動を止めたりもする。
だけど、止まっちゃいけない。
絶対に。
続けてさえいれば、その全部がSTORYです。
「どこまでやれば成功なのか?
それは、成功するまでやること」
ぼく自身、この言葉に何度救われたかわからない。
そして
「続けていれば勝手にライバルはいなくなる」
これって、何をやっても一緒なんですね。
44年イケるかはわからないけど 笑
止まらずに、諦めずに、このビジネスをやり続けていきたいと思います。
そうすれば勝てるから。
一生懸命に全力で、やり続けていきたいと思います。
PS
今が44年の屋台ですが、来年で閉めるそうです。
そこから先はトラックに乗せて
5年かけて全国各地を巡り、現地で屋台を開くと。
『それで半世紀をラーメンと過ごしたことになるからよ』
笑顔でそうイキイキと語る70歳のおじさんから
夢に年齢なんて微塵も関係ないということを学びました。
楽しそうに生きている人はやっぱりパワフルだ。
『兄ちゃん北海道なのか!また来るのか?
じゃあ来月また寄ってくれよ!』
・・おいおい、12月は来るなって話はドコいったんだ!?
あそこに並ぶのか…
東京駅付近で用事があったときには
またあそこで〆のラーメンを食べたいと思います 笑