昨今ではビジネスや人付き合いにおいて「当たり前のことを当たり前にやる」ということが重要視されていて、それができる人が重宝される傾向にあるように感じます。
特にビジネスにおいては、当たり前のことをやるだけで成功できる、という話を耳にすることも珍しくありません。
ただ、当たり前のことを当たり前にやるって普通に難しくないですか…!
そもそも「当たり前」自体が超曖昧で、明確にコレという答えは存在しません。だからこそ大切なのは、欲しい未来から逆算して考えること。
今日はそんな話を書いていきたいと思います。
当たり前のことをやるのは難しい
これまでの人生において「なんでこの人は当たり前のことができないんだろう」と感じたり、あるいは「こんな当たり前のことができないなんて…」と自分を卑下してしまうような経験はなかったでしょうか?
僕は双方に思い当たる節があって、前者はビジネスをしている中で、後者は学生時代の部活動で感じました。
簡単だと思っていた挨拶の話
まず前者ですが、こうしてブログやメルマガを書いていると、有難いことに読者の方からメッセージをいただくことが多々あります。インターネットの普及によって可能になったコミュニケーションのカタチだと感じます。
ただすごく丁寧なメッセージをいただいたりする一方で、まれに挨拶の一文もなく「すぐに稼げる方法が知りたい」とのひと言だけが届いたりするのもまた事実で。
別にめちゃくちゃ気を遣ってほしいなんて思っていませんが、「初めまして」とか「こんにちは」といった一文すらないと、あれ…それって当たり前じゃないのか?と。
多分これは僕だけではないので、もし誰かにネットを介してメッセージを送るのなら最低限の礼儀は考慮することをオススメしますが、ひょっとしたら挨拶の一文すらも「簡単」ではないのかもしれません。
一見簡単なことも実は困難
次に後者です。
当たり前のことを当たり前にやれば勝てる!というのは間違いないと思うのですが、この主張に対して僕が違和感を覚えたのは学生時代の部活だった気がします。
もう少し具体的に言うと、野球で世間的には簡単に見えている「バント」って実は難しいんですよ。
失敗したとき「なぜ俺はこんなこともできないんだ…」と落ち込んだりしたけれど、後々冷静になって考えると違いました。いや、簡単じゃないんだけどと、普通に思いました。
あるいは会社の飲み会でも、上司のドリンクを切らさないことが「当たり前」になっていたけど、これも新卒の僕には非常に難しかったです。
早めに頼めば良いのはわかるとしても、時に「まだ大丈夫」なんて言われると、「あまりしつこく聞いてもな…」と、次のタイミングを逸したものです。
上記のことから、誰かの当たり前を担うのはめちゃくちゃ難しいものだと考えた方が健全なのではないでしょうか。
当たり前のことをやるのが難しい理由
人にとっては簡単なことが、誰かにとっては難しい。
こんな現象は日常茶飯事なわけですが、その理由は「当たり前の定義は変化する」からだと思います。
たとえば今僕の周りには、副業・専業含め、個人でビジネスをしている人がたくさんいます。仲間と呼べる人の多くは、自分でビジネスを始めてからネットを介して知り合いました。
俗に言う「起業家」という人たちが周りに溢れかえっていて、ぶっちゃけそのレア感が危ういです。
でも数年前ではこんな状況は考えられず、経済的に困窮する一人のアパレル販売員でした。個人でビジネスなんて言われても、そんな人は周りに誰もいませんでした。
仲間の大半がネットでの出会い、なんて言われると「キモイ」と反射的に発していた可能性もあります。
何が言いたいかと言うと、「当たり前」の定義がこんなひとりの人間でさえ180度変わっているということ。
自分の気持ちやステージによって当たり前は変化しますし、そこに他人の当たり前まで取り込んでアジャストさせていくわけで。
そもそも当たり前がぼんやりしている以上、簡単なわけがないんです。
当たり前の基準は「欲しい未来」から逆算
とはいえ、当たり前をどこに設定するかによって行動は変わってきますし、それに伴い得られる結果にも大きな差が生じます。
基準が全国大会出場なのか、1回戦突破なのかでは何から何までまったく違ってきますよね。
だからその時々で「当たり前」について考えることが大事だと思うのですが、これはもう「手に入れたい未来」から逆算するしかありません。
思うに「当たり前のことを当たり前にやる」ということがなかなか出来ないのは、気合がたりないとかそういうことではなく、やるべきことが明確じゃないからなのではないかと。
たとえば「恋人がほしい」と思いながら普通に会社と自宅の往復だけを繰り返していたら、それは当たり前のことができていないじゃないですか。
合コンに行くとか友人に紹介してもらうとか、最近だとマッチングアプリとか?
目的から逆算していくとやるべきことも決まってくるので、「やる」というアクションのハードルが一気に下がりますよね。
あるいは「あの人みたいになりたい」というロールモデルがいるのなら、その人に思考を寄せていくことがすごく有効です。
その人が「元気が良い人から成功する」と言うのなら声を大きくするし、「毎日作業を継続することが大事」と言うのなら欠かさず何かしら取り組む。
当たり前のことができない人の多くは、自分がやるべきことを認識できていないことが原因だと僕は思います。
ぜひ、手に入れたい未来を強烈にイメージして、そこから逆算していくことを意識的にやっていきましょう。
当たり前のことが難しいからこそ
ここまで書いてきたとおり、当たり前のことをやるって言うほど簡単じゃないと思うのですが、だからこそ価値が高いとも思っています。
特にビジネスにおいては「手に入れたい未来」を掴むための当たり前を丁寧に実践していくことで、確実にそこへ近づくことができますし。
ひと月に3万円欲しい。本業収入を超えて独立したい。過去の年収をひと月で超えたい。
いずれもやるべきことを頑張ったら達成できましたし、これは誰でも一緒だと思います。
当たり前を攻略するための考え方として、参考になれば幸いです。