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胆振東部地震 現在の状況×リアルを目の当たりにして感じたこと





こんばんは、井上直哉です。

大きな地震が来て1日半ほど経ちます。

電波がなくて電話はなかなか繋がりませんが、少しずつ電気が通り始めました。

 

親戚宅は大丈夫、自宅はまだ。

みたいな感じで隣の区では未だ断水も続いているため、今は車で充電しながらメールを書いています。

Wi-Fiはまだ繋がりにくい。

 

家の前の一本向こうにある大きな通りに目をやると、コンビニは昨日の時点でほとんどの商品が売れてしまい大半が休業

近くのスーパーには信号2つ分くらいの行列ができており、長時間並んでいる人たちの表情は疲労困憊そのもの。

 

その一方で

学校が休校になり特にすることがない子どもたちはわき道でキャッチボールをしたりバドミントンのシャトルを打ち合っていて、夏休みが少し伸びたような感じでその表情は極めて明るい。

 

営業を再開した温泉にも長蛇の列ができるも、水不足のため早い段階で店を閉める。

札幌は現在、そんな状況です。

 

僕もさっきようやくスマホでネットが繋がってYahooニュースを見たけど、昨日までの自分なら、弘中アナのMステ卒業がもう少し気になったと思う。

 

前代未聞の地震を体験したときの行動

親族の家でテレビをつけて胆振東部地震(いぶりとうぶじしん)と命名されたことを知ったわけですが、テレビであれだけ放送してくれている情報が現地に一切入ってこないのはただただ恐いです。

伝えたいことがありすぎるので長くなりそうなこの辺は後日にするとして

まず昨日実際にとった行動や現場のリアルについて、時間の流れとともに書き出してみようと思います。

 

3:00 地震発生

昨日は本来であれば東京出張を予定していた日。

いつも通り夜の静かな時間に作業をしながら

「明日も朝一の便だし、そろそろ寝るか~」

と思った夜中の3時、自宅でパソコンを閉じようとした頃に突如として揺れを感じました

 

「お、久々に地震か。とりあえず食器棚を…」

なんて思っていたら揺れが一気に大きくなり、ガシャガシャ!と食器がぶつかり合う音も大きくなってきたため急いで食器棚へ。

作業部屋からリビングまでのあの短い距離を走ったのは初めてでしたが、その甲斐あってか、自宅の目立った被害はコップが1つ割れた程度

 

慌てて電気をつけときにはもちろん色んなモノが落ちていたものの致命的なものはなく、強いて言えば、棚から落ちてきたお茶漬けのもとがバラバラと全部落ちて萎えたくらい。

 

そのあと自宅から車で5分ほどの事務所へ状況を確認しにいきました。

 

・・そういえば、スマホから爆音の緊急地震速報が届いたのがコップが割れた頃。

さすがにちょっと遅い。

 

4:00 迷路に迷い込んだ錯覚

事務所について電気を付けると、意外や意外。

在庫の商品があちこちへぶっ飛んでいたくらいで、早急に対応しなければいけないことはほとんどありませんでした。

 

うん、このときは普通に電気がついたから何とも思わなかったんだ

 

デスクの上から落ちたものはボールペンとメモ帳だけで、落ちた在庫商品は自分たちが通れる程度にササッと修復。

プリンタやパソコンが落ちなくて良かったと安堵しながら、再び車に乗って自宅へ。

 

鍵はちゃんとかけたか?

出張前だから気になって、車へ一度乗ってから降りて再度確認しにいく心配性を発揮した。

 

エンジンをかけて発進し、いつもの交差点で青信号を確認しながら左折。

・・したはずだったのですが

 

「あれ?なんか間違った…?」

 

いつもの道を曲がったハズが初めて見る光景な気がして、その違和感が何なのかも、ちょっとの間まったくわかりませんでした。

直後に対向車線から来た車のライトを見て気付く。

「あ、真っ暗だ。」

さっき曲がった大きな通りの青信号が最後で、左折した先のわき道は外灯ひとつさえなく灯かりが一切ない。

 

信号がついていないことを認識したとき、特になにがあったわけでもなく急ブレーキを踏んでしまいました。

 

恐ろしいほど真っ暗な通りを30キロの低速で走りながらも、正直このときはまだ大した危機感はない。

「早く終わればいいな、停電。」

我ながらびっくりするけど、本当にその程度。

 

5:00 飛行機に夢中

本来起きる予定だったはずの5時。

自宅に到着して、どうやらこっちも電気が途絶えたことを確認し、スマホもパソコンも満タンに充電していなかったことを悔やみます

 

3時から寝ている間にMAXになるつもりだったのだけど…

スマホの充電は53%。電源を切ってでも出発に備えたいのが本音

 

でも、飛行機が飛ぶのかが気になって仕方がないんですよね。

Twitterで色んな情報を目にしながら「新千歳空港は通常運航」という記事を発見し、今度は地下鉄・JRを調べるもこちらは「復旧の目処が立たず」とのこと。

でも飛行機は飛ぶらしいし、もうまもなく自宅を出なければ間に合わない時間。

バスで向かうことに切り替えるもタクシー会社への電話は繋がらず、「まだ間に合う」と、Google MAP曰く徒歩30分のバス停まで歩くことを決意し出発します。

 

水を買おうとしたセブンイレブンは停電にも関わらず既に長蛇の列で、レジも使えないから全てを手作業で行って釣銭がなくなり次第終了らしい。

「こんなの待ってたら間に合わない」

と、ソッコーで店を後にしました。

 

そこで「わざわざセブンイレブンまで来た人」がタクシーを降りたので、そのタクシーにお願いしてバス停へ向かう。

なんてツイてるんだ今日の俺は…!なんて思ったけど、本来であれば遅くともこの辺で気付くべきだったんです。

 

「わざわざタクシーに乗ってまで慌てて水と食糧の確保に来ている人がいる」

ということに。

 

飛行機が飛ぶのか?どうすればそれに間に合うのか?

そればかり考えていた僕は、バス停に向かうまでにドライバーさんが言っていた

「あのお客さんは開いてるコンビニを探してハシゴした」

という話さえも普通に聞き流していました。

 

振り返ると壊滅的な状態にも関わらず、

「そんなにコンビニに人が殺到している状況ってヤバくない?」

なんてことは、そのときの僕は少しも考えなかった。

 

6:00 初めて冷静になった瞬間の絶望

バス停に到着すると、そこでバスを待っていたのは40代くらいの1人の女性。

青いスーツケースを持っていたため空港に行くんだろうなと思いながら

「何時の便ですか?」
「この辺も停電してました?」

と当たり障りのない会話をしながら現状を確認していると、そこへ通りすがった一人の女性が教えてくれました。

 

「バス、全部運休みたいですよ」

と。

調べてみたところ、信号が付いていない以上、安全が確保できないから走ることはできないというのが理由らしい

 

「やべえじゃん」

 

時間的にも充電的にも追い込まれながらまたもTwitterを確認すると、やはり新千歳空港は通常運航だと言っている…

もうタクシーに乗る以外ないと思った僕は、その女性ともう一人バス停に到着していた男性に声をかけて相乗りで空港へ向かおうとしました。

 

同じようなことを考えている人なんて五万といるし空車のタクシーなんて1台もない中、奇跡的に反対車線を走る新千歳方面のドライバーをみつけて乗車。

なんてツイてるんだ今日の俺は…!とまた思っていた矢先、その女性がスマホをイジリながらひと言。

 

「新千歳、全便欠航ですって……」

 

Uターンして戻ってくれという願いは受け入れられず、でもこれ以上進むことには何の意味もなく、札幌から抜けかかったひと気のない場所で下車することになったときの時刻は7時半。

 

全道的に電気は止まり断水になっているらしいし道路はえげつないほどの渋滞。

コンビニの行列、バス・JRの運休。

 

かご一杯におにぎりやカップ麺をつめている光景を思い出して、初めて冷静になって気付きました。

 

マジでヤバイじゃん、北海道。。

 

「普通に考えて飛行機は飛ばないでしょう」

「そこは状況を確認してから行こうぜ」

「そんな状況で北海道を出るのはどうなの?」

自分のことしか頭にないと言われたらその通りだったし、こうやって言われてみれば今ならわかります。

ただあの数時間は正直、自分のなかでそこまでの危機感ってなかったし、そもそも北海道全域で地震があったと知ったこと自体が結構あと。

最大震度7だったなんて思いもしませんでした。

 

想定さえしていなかったことが現実になっても、そう簡単に受け入れることは出来ないと知った。

口に出しているかどうかは別として、同じような感覚だった人は絶対に多いはずだ。

 

どうしようもないこと VS どうにかできること

なんとか反対車線でまたタクシーを拾い、バス停近くまで戻ることができた僕は、そこから徒歩で帰宅して念のため風呂に水を溜めてから、ガソリンスタンドへ急ぎました。

戻るタクシーの中で見た家電量販店・ホームセンターは何百人いるかわからない行列だったし、その車内で聞いたラジオでは復旧までに1週間かかるとの情報もあった。

 

そもそも電気がないと生活も仕事もできないしヤバイぞと。

車のシガーソケットから充電が出来るので、まずはそれを優先に。

 

ちなみにあとで聞いた話によると、近所のホームセンターは朝7時半の時点でガスコンロや発電機がすべて売り切れていたらしい。

家電量販店もあれだけの人が並んでいただけあって、乾電池やモバイルバッテリーは秒速で品切れだったと聞く。

 

多分みんな、本来はそんなに要らない量を買い込んでいる…

 

家を出てから一番近いガソリンスタンドへ向かうも、すでに出来上がっている長い列は向こうの信号まで続く。

大げさじゃなく普通に、50台やそこらではきかなかったと思います。

 

反対車線だからUターンしないと入れないにも関わらず、そもそもの渋滞が酷すぎてUターンなんてもってのほかだった。。

結局は進行方向の車線で入れるスタンドへ1時間以上並んで給油できたわけですが、それだけの時間をかけても「お一人様10リットルまで」の制限が

 

このときのエピソードだけでもメールを書けそうだけど、さすがに長すぎるので割愛します。

とにかく10リットルだろうが何だろうが、店員さんの丁寧な対応とガソリンを確保できたことがただただ有難かった。

 

文章の長さと充電的にヤバイので結論へ向かうと、色んなことを初めて経験しながらめちゃめちゃ強く感じたのは

「無力さ」

です。

 

先日の台風に今回の地震。

天災の脅威を目の前にして、人はあまりにも無力だ。

 

ハッキリ言って、どうすることも出来ません。

これは現実逃避とかじゃなくて事実。

 

もう一度言います。

天災は、どうすることも出来ません。

 

翌朝のコーヒーを買いに並んだローソンで後ろの若い女子2人組が言っていました。

 

「もうさー、諦めるしかなくね?w」

 

・・ほんと、最近の若い奴はすぐに諦める。

なんて苦言を呈することができたら良かったのかもしれませんが、そのとき僕は普通に「だよね」と思いました。

 

今日も相変わらず毎時間のように余震が続いていて、もっと大きいのが来るんじゃないか?と心配だけど、

やりようがないもん、マジで。

 

さっきテレビで中継されていた道路の陥没や液状化した現場なんて、車で10分もあれば行ける距離なわけで、恐いです。普通に。

落ち着いたら防災対策は万全にしたいと思っているけど、あんなの戦える相手じゃない。

 

だからこそ「諦めるしかなくね?」という彼女たちの言葉に共感したわけですが

単にすべてを投げ出すんじゃなくて、自分たちの手でどうにかできることもたくさんあるなって。

 

それこそ防災対策も予めやっておけることの1つです。

正直、もちろん僕も含めて北海道民はその辺の意識が低かったと思う。

台風が直撃することはほとんどないし、基本的には雪以外の自然災害が少ないから。

 

そして“どうにでもできること”をもっと言うと

「個人でビジネスをして稼ぐ」

って完全に自分でどうにかできるじゃないですか。

 

比較対象がどうかしているとは思うけど、こんな化け物と戦うことと比べたら相当イージーです。

 

「時間がない」
「モチベーションが…」

って、僕自身いろんな言い訳をしてきたけど、いざ振り返ってみたら自分でどうにでも出来ることばっかりだし、

仮に家族や大切な人の理解が得られないという人はそれを無視してでもしっかり取り組んで結果を出していけば、こういう急きょとしてお金が必要になるタイミングで絶対に感謝されます。

 

自然災害にしても病気にしても、命の危機は綺麗事だけじゃ救えない。

 

実際のところ

コンビニでも単価の高いカップ麺だけが棚に残っていたし、ガソリンは早々にレギュラーが切れてハイオクのみの供給になっていました。

燃料に余裕のある人はこのタイミングであれだけ並んでまでスタンドへ行かないし、にも関わらず10リットル以下で給油って確実に経済的な理由でしかないと思う。

 

やりようがない現実もある一方で、僕たちが戦えるところってこういうところだと感じます。

 

ときにカッコ悪くてもしんどくてもいいから、自分でどうにか出来る範囲のことを必死でどうにかしていきたいですね。

 

それでは、僕も今できることを頑張ります!

 

人との繋がりに救われた心

最後になりますが、車へ戻ってスマホに充電ケーブルを差し込み、温かいメッセージがたくさん届いていることを確認したときには、本当に心から「ありがとう」と思いました。

自分から電波がない山奥へ修行に出向いたのならまだしも、突如として電気も電波も断たれたときの不安感は本気でヤバイ。

 

普段これだけネットを使って仕事をしている弊害かもしれませんが、情報がないし連絡もつかない状況は恐くて且つ孤独でした。

 

給油したあとに並んだローソンでは案の定、

「どうなってるのかわからなくて恐い」
「まったく連絡つかないってマジで不安だね」

といった声をたくさん耳にした。

 

繋がっていられる感覚って本当に大切なものですね。

そういう意味では今の時代、居場所が欲しくてコミュニティーに参加する人が増えているというのも納得。

 

絶えず余震が来ていたり大雨注意報がでていたりとまだまだ予断を許さない状況は続くと思いますが、人との繋がりにも感謝しながら、越えていこうと思います。

 

 

 





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