物販ビジネスを実践していると一度は経験するであろう「売上が悪い月」。
どこまでを「悪い」とするかの線引きは各々でしょうが、物販ビジネスをスタートして5年目の僕も未だに調子が悪いときは存在します。というか、確実に今後もあるでしょう(笑)
そんな状況に対しての相談も数多く耳にしますので、この記事では物販で売上が悪い時を乗り切る方法を記事にしていきます。
上手に付き合っていくべき問題であることは間違いないですから、ぜひ参考にしてみてください。
物販で売上が悪い時は誰にもある
毎月調子が良いわけじゃない
どんなビジネスでもそうですが、スタートした月から毎月右肩上がりに収益が伸び続けることってありえないんですよね。
売上が悪い時もあって当然であって、さほど考えすぎることではない状況はたくさんあります。
初心者の頃であったりコミュニティーに所属していて期間が決まっているときなどは
・早く結果をださなきゃ!
・先月と比べて下がってしまった…
など短期的な目線になりやすいものの、ビジネスは長期戦であることを考えると言わば「悪い時もあって当たり前」だという前提を持っておくことはとても大切だと感じます。
一時的な停滞は必ずある
もう一つの考え方として忘れてほしくないのが、一時的に売上が横這いになることも確実に起こり得るということ。
前月と比較して売上が上がっていないと「調子が悪い」と考えてしまう人も多いのですが、悲観する状況ではないということもよくあります。
たとえば何か新しいことに挑戦するときなんかはわかりやすいですよね。
エネルギーを別のところに投下している以上、既存の物販の売上に少なからず影響が出るのは当然なのに、何もかも上手くいかないと気が済まなかったり勝手に自分を追い込んでしまうのは少々無理があるなと。
僕もそういう傾向にあったのですが、あるとき「そんな全部うまくいくわけないか」と気付きました(笑)
売上が悪い時には「こういうときもある」との考え方も念頭に置いて、冷静に対処していきましょう。
物販で売上が悪い時にやりがちな間違い
全部売り切ってから次を考える
物販で売上が悪い時って「一度在庫を売り切ってから次を」と考える人が多いのですが、すべて売り切ってから次回の仕入を行うって悪循環でしかないと思っていて。
これはアパレル時代の経験からヒントを得ているのですけど、売れないからといって新規在庫を投入しないと異常なほどに回らなくなります。
売れない
↓
在庫入れない
↓
顧客:以前と変わらない
新規:品揃えに不満を感じる
↓
SHOPとしての価値が下がる
(当然さらに売れなくなる)
売れないための店舗が出来上がるという、意味のわからないことが普通に行われていました。
実店舗とネットショップは違うとはいえ在庫を全部売り切ってから次の商品を考えるとしたら、一旦売り場が空っぽになるわけですからね…。
加えて、在庫がない状態から次の仕入を開始すると当然タイムラグが生じますし、思うように売れないことを恐れて悪循環に陥るケースは非常に多いです。
仕入基準の見直しをしない
売上が悪い時こそ仕入を止めない方が良いのは間違いないのですが、元凶となり得る仕入基準を見直さないのはまた意味が違ってきます。
冷静に考えて、Web上での物販ビジネスでしかも既存のプラットフォーム(Amazonやヤフオク・メルカリなど)を利用している場合には「集客」の部分は問題ないわけで、思うように売れていないとしたら仕入基準がズレている場合が大半です。
・いくらで売れる予定だったか?
・いつまでに売れる予定だったか?
仕入に踏み切ったときの判断基準を振り返ってみて、現実との差を埋めていくことは絶対的に必要になってきますね。
ただ単に猪突猛進ではダメですが、逆に言うとそのズレを修正していくだけで良いのでさほど深刻にとらえることもないのではないかと思っています。
販売戦略を考えない
売上が悪い時にどれだけ戦略を持って販売に当たっているかも非常に重要なことです。
というのも、大半の出品者が「売上が悪い⇒値下げ」という対応しかしていません。
数多くある選択の中からその手段を選んでいるのであれば良いのでしょうが、それ以外に考えが及んでいないケースがほとんどでしょう。
たとえば僕はコンサル生にもよく言っていることとして
・売上をつくる商品
・収益を上げる商品
この2つは絶対に混同してはいけないよ、と。
簡単に言うと前者は回転重視で後者は利益率重視という感じなのですが、回転重視のはずの商品で高利益まで求め始めるからおかしなことになるんですよね。
この商品は今売る、あるいは遅くても良いから利益を狙う。販路はどこを使う。など、販売するための戦略が抜け落ちているのは苦境に立たされる理由になります。
物販で売上が悪い時を乗り切る方法
仕入を止めない
自分自身も売上が悪い時に実践していることですが、売れ行きが芳しくないときほど仕入を強化するように意識しています。
その理由は前述の通りで、やはり売り場を充実させていかないことにはジリ貧になっていくんですよね。在庫がなければ売上が立たないのはどう考えても明らかなわけで。
もちろん支払いに対しての不安や「本当に売れるのだろうか?」という想いもゼロではないものの、少なくとも「確実に負ける道」を歩むことは避けられますし、そもそも基準を間違わなければ売れ残る商品はほぼありません。
新しい商品をしっかり投入していけば売上が立つので自ずとキャッシュアウトするリスクも回避できますから、ここはぜひ意識的に実践してみてください。
参考:転売で売れ残りゼロは可能|チケット転売のリスクなんて背負わなくていい
利益率よりキャッシュフロー優先
売上が悪い時には「見込み利益」を信じがちということも傾向として確かです。
仕入れたときに想定した利益を追ってしまう気持ちは痛いほどわかりますし僕も経験済みですが、売れない商品を売れない価格のまま置いておくから売上が立たないんですよね…。
よく物販ビジネスでも「損切りできない人は稼げない」と言われますが対処法としてもこれは本当にその通りで、100点購入して100点すべてが黒字で高利益!なんてことは基本的にありません。
これはどんなビジネスでも一緒で、たとえばブログでも100記事書いてすべての記事に大量のアクセスが流れ込むのって相当難易度が高いと思いますし、上手くいかなかったところから何を学ぶか?が一番大事なんじゃないかと。
利益率を多少下げてでもキャッシュフロー優先で売上を立てていく。まず現金化してから次の戦略を考えることで立て直しをはかっていきましょう。
参考:転売で売れない理由と対処法|売れ残りを出さないために気を付けることは
状況を悲観しすぎない
1つマインドセット的なこともお伝えしてこの記事を締めたいと思いますが、売上が思うように伸びないときってどうしても気分が沈みがちです。
支払いが追い付かない…なんて状況も物理的にゼロではないのですけど、物販ビジネスの強みの1つに「商品」を持っていることがあって、有形商品って価値がゼロになることは基本的にありえません。
つまり「売上が立たない」ということがないんですよね、利益率が下がったとしても。
これが物販ビジネスが「堅実」だといわれる所以なのですが、持っている商品を売ってしまえばすぐにお金になるため、売上が悪い時にも深刻になりすぎる必要はなくて。
「どうせ売れないんじゃないか…」
「また売れ残ったらどうしよう…」
など、思考がマイナスになってドツボにハマっていくことが圧倒的に多いので、気持ちは強く持っていくことが非常に重要だということは覚えておきましょう。
まとめ:臆病風に吹かれなければ勝てる
売れない状況を自ら作り出していた経験
売上が悪い時ってどうしても気持ちがマイナス方向へいってしまうため、それが原因で仕入がストップし、結果的に売上が立たず悪循環に陥るケースが多いです。
僕も何度も売上が悪い月は経験してきていますが、そのときに一番考えることって「仕入を絶対に落とさないこと」ですし、臆病風に吹かれないことがすごく大事だと思います。
実際に過去には「とにかく今ある在庫を売ろう」とした経験もあるものの、段々売上が落ちていったんですよね…。
これは精神論でも何でもなく、売れるたびに在庫は減る一方なわけだから「売れる確率が下がって当たり前」という状況を自ら作り出していたことに気付きました。
「アオアシ」最新刊から学んだこと
余談ですが、僕が大好きなマンガの1つに「アオアシ」という、ユースを舞台にしたサッカー漫画があるのですが、最新刊の15巻で急造のディフェンスラインを4人の1年生が務める場面があります。
その試合では「何とか失点を防ぎたい」一心でみんながセーフティーにサイドへクリアを繰り返すのですが、そうして中央を攻めずにサイドへ逃げる姿勢を相手に付け込まれてピンチを迎える、そんな場面があったんですね。
これはまさに物販でも同じだなと。どうしても劣勢のときはセーフティーに逃げることが主になりがちですが、そういう姿勢でいることが傷口を広げることにも繋がるという点はぜひ覚えておいていただけたら。
「ピンチはチャンス」ですので、ぜひそんな考え方も取り入れてみてください。