現代社会において、仕事を辞めるかは別としても「辞めたい」と思っている人が非常に多いのが現実ですが、会社を辞めることが無責任だと揶揄されることは少なくありません。
僕も会社を辞めて独立するときには同じような感情を経験しましたし、「会社に迷惑がかかるから」といったものや「お世話になってる先輩もいるから」という悩みを持った方もたくさんいるわけですが、率直な想いとしては「まったく無責任じゃないよ」と。
むしろそんな懸念よりも将来のために考えるべきことはありますので、この記事では会社を辞めることは無責任ではないという事実について、理由なども交えてお伝えしていきます。
仕事や会社を辞めることに対しての考え方に少しでも気付きがあれば幸いです。
仕事を辞めたい気持ちになるのは普通
辞めたいと思わない方が難しい
無責任だと罵られた経験がある方も少なくないと思うのですが、そもそも大前提として、仕事を辞めたいと思ったことがないという方が相当レアです。
・毎日満員電車に揺られながら通勤
・会社では8時間拘束されて好きでもない仕事をする
・仕事中は定時までなんとかやり過ごすことばかり考えている
・頑張っても頑張らなくても給料はほぼ一緒
こういった日々の繰り返しでは、正直なところ仕事に対するモチベーションなんてものはほぼ皆無でしょうし、辞めたいと思うのも必然のように感じます。
事実として毎日イキイキと仕事をしている人の方が圧倒的少数である上に、通勤電車の中では死んだ魚のような目をした人が多数。
自分の経験だけでなく客観的な視点からいっても、会社を辞めたいと思うときがあるのは普通のことなのではないでしょうか。
悪いことのように感じなくていい
今の時代は転職をする人も多いですし、会社や組織に属さずに収入を得ている人もたくさんいます。
そのため、もし会社が合わないのであれば辞めるという選択肢はもちろんあって良いですし、その考え方に対して罪悪感を感じる必要はありません。
しかし自分がどこに不満をもっているのか、あるいは落ち度はなかったのかなどといった視点は今後に活かすために考えておいた方が良いですし、何も考えずに辞めると同じことの繰り返しになってしまう可能性が高いです。
仕事を辞めることは悪いことではないのですが、自分の時間を無駄にしないためにも原因はしっかりと把握しておきましょう。
参考:仕事を辞めたいのは甘えだと叫ぶ大人は全力で肯定してあげたらいい
仕事を辞めたいのが無責任と言われる理由
仕事を辞めたいというと「無責任だ」と言われることも少なくないわけですが、どんなときに「無責任」のレッテルが貼られるのかを順番に見ていきましょう。
忙しい時期に辞める
人件費などのシビアな問題から元々人手が足りない状態で運営している会社も少なくなく、繁忙期は猫の手も借りたいくらい忙しいという職場も多いでしょうから、その時期に辞めるというのが無責任だと言われることも。
特に職場の中でも仕事ができる部類に入っていた場合などは抜けることによるダメージも大きくなるため、周囲から冷ややかな目を向けられる事例は少なからず存在しています。
抱えている仕事がある
自分が抱えている案件がある場合、それを途中で投げ出すのはどうなんだ?という意見がこちら。
ただ、仮にそのプロジェクトが2年や3年といった長期にわたる場合には「それまで続けるのは無理」だと思うことも当然あるでしょうし、実際のところ替えがきかない仕事って残念ながらほとんどありませんので、次の社員に引き継げばいいだけの話です。
大なり小なり抱えている仕事って誰でもあるわけなので、本来は罵られる筋合いはないのですが…。
動けない人の嫉妬
仕事を辞めるときに厄介なのは、動けない人からの嫉妬です。
仕事を辞めたくても何らかの理由で辞められない人はたくさんいますし、僕自身もイキイキと未来を語って辞める人に対して「自分だけなんだよ」というような感情を抱いた経験があります。
このように辞められることが羨ましくて嫉妬の感情をぶつけられることはありますが、それこそ見方によっては自分の未来のために行動しないことの方が無責任なわけで。
嫉妬する側の心理がわかるからこそ、さほど気にするに値しないということを強く感じますね。
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仕事を辞めたいのは無責任じゃない
会社に一生を捧げなくていい
無責任だと言われる理由も理解できないではないですが、新卒で入った会社に定年まで勤めあげるというのはもう昔の話だと言われているように今の時代ではそういう人の方が少なくなっています。
終身雇用が当たり前ではなくなったことを考えるとわかりやすいですが、つまり一度や二度は会社を辞めている人が大半だということ。
会社が定年まで守ってくれるという保証もないですし、冷静に自分の身を守るための動きをしていくことはとても自然なことです。
また別の角度から見ると、辞めることよりも会社の経営状況が悪化したときなどに文句をぶつける方がよほど無責任だと僕は思います。
織り込み済みで会社は成り立っている
無責任ではないと思う理由のもう1つが、誰かしら退職することは織り込み済みで会社は成り立っているということ。
よく「恩返し」という言葉も耳にしますが、会社への恩返しって嫌々ずっと居座ることではないと思うんですよね。
誰も辞めない前提の会社なんてないですし辞めたとしても回る仕組みを作ることが管理職の仕事ですから、多くを背負い過ぎる必要はないのではないでしょうか。
参考:収入を倍増するには転職より副業|年収が高い会社なんて探さなくていい
最高のタイミングなんて一生来ない
どのタイミングで辞めたとしても、「このタイミングでやめてくれてありがとう!」なんて言われるタイミングは基本的にないですし、なにかしら批判的な意見を述べる人は必ずいます。
逆に「いつなら無責任じゃないのか?」という質問をぶつけても、おそらく論理的な返答は返ってこないでしょう。(感情的にさらにこじれるのでやめましょう笑)
それであれば自分が辞めたいと思ったタイミングがベストのタイミングだと考えても良いはずですし、少なくとも罵声に怯える必要はないと感じます。
絶対に避けるべき無責任な行動
無責任というものが本来どういったときに使われるべきなのか?
僕が思う無責任な行動を以下に記載していきます。
自分の将来を考えない
他人の目を気にするあまり会社にとどまり続け、自分の将来を真剣に考えないことこそが本当の無責任です。
思考停止状態のまま惰性で勤め続けてもお互いにとってマイナスですし、本当にやりたいこと・なりたい自分になることを諦めることは絶対に避けましょう。
自己中心的に映るかもしれませんが自分を幸せにできずに周りの人に幸福をもたらすことはできないわけで、自分の感情や想いを無下にすることは最高に無責任だと僕は思います。
自分を犠牲にして我慢を続ける
自分を一番に考えることができるのは基本的には自分だけですし、自分の幸福度を将来的に高めていくことを考えないのは非常に無責任な行為です。
我慢をするのが美徳とされる文化は確かに存在していますが、辛いことを何年もやり続けるってストレス以前に根本的な姿勢として違うと思います。
仕事を辞めるなんて無責任だ!との言葉を投げてくる人が僕たちの人生を守ってくれるわけでもありませんので、間違った自己犠牲は避けた方が人生の循環は良くなります。
急に明日から飛ぶ
仕事を辞めることが悪いことではまったくないのですが、とはいえ辞める際の最低限の礼儀は必要です。
たとえば「もう辛いので明日から会社に行きません」というのは会社としても対処が難しいですし、仮に辞めることが無責任と言われる理由があるとしたらこのようなケースだと思っています。
1ヶ月前に申し出が必要などの場合には、そのルールに則って退職の手順を踏みましょう。
言い方を変えるとそれだけ考慮することができれば何も臆する必要はないので、そこまで限界を感じる前に行動することをおすすめします。
将来のために考えるべきたった1つのこと
自分の人生は誰のものでもない
自分の人生は自分のものというのは紛れもない事実ですし、自分を犠牲にするあまり自分の幸せが疎かにされるのは本来あるべき姿ではないと思います。
行動の判断基準が人の意見だけになっている状況は自分の人生を生きているとは言い難いですし、他人の目や意見ばかり気にしてやりたいことがやれないのが一番危険です。
周りの意見をまったく聞くなということではなく過剰に周りを気にする必要はないということですが、この考え方は将来というか人生においてすごく大切な考え方ではないでしょうか?
自分を曲げ続けていると本当にやりたいことがわからなくなってしまうこともあるので、本音にしっかりと耳を傾けて選択していくことを意識しましょう。
あなたが幸せじゃないと周りもつらい
結局のところ、自分が幸せでないと人を幸せにすることはできませんし、自分が幸せだと周りの人にもその幸せが伝染するものです。
何に幸福を感じるかは人それぞれですが、少なくとも辞めたい仕事を嫌々続けることではないですよね。
自分の幸せを軸に考えていくことも大切ですので、自分軸での選択を増やすようにしていきましょう。
参考:人生諦めるのは自由だけど、自分に対して失礼すぎないかい?
まとめ
人生において仕事に費やす時間はとても多いですが、仕事というのはあくまで自分の理想の人生を実現するための手段にすぎません。
そのため自分の人生や将来を真剣に考えたとき、あるいは仕事を辞めたいと思ったときには辞めるというのも当然1つの選択肢ですし、辞めることに負い目を感じる必要は本来ないんですよね。
ただ、仕事を辞める際に収入源を失うことは避けたいので、その点だけは早い段階から準備を進めておくことをおすすめします。
他人の言葉が気になる気持ちはわかりますが、将来のことを考えると「仕事を辞めたい」という想いを抱いたときは1つのチャンスのような気もしますし、自分自身の本音を大切にしていきましょう。
のちにしっかりと幸せを掴んで笑っていることができるように、きっかけとして受け取って頂けたら幸いです。