転売初心者に限らず、大なり小なり「仕入れが怖い」と感じてしまうタイミングってあると思っていて。そんなときに「仕入れないと稼げませんよ!」って、正論なんだけど絶妙に腑に落ちなかったんですよね。
もちろんわかってるけどそういう話じゃない、みたいな。同じような想いを経験した方も少なくないのではないでしょうか…?
この記事では仕入れが怖いという気持ちへの対処法として、マインドではなく理論で解消するための考え方について書いていきます。
転売ビジネスで稼いでいる人のほとんどが乗り越えてきた道なので、この記事を参考にしていただけたらと思います。
仕入れが怖いと感じる2つのケース
初心者でビジネス経験がない
初心者で販売経験がなく売れる実感がないうちは、仕入れが怖いというのは言わば「当たり前」です。人は経験をしていないことや、わからないことには恐怖を抱きますし、あとから考えたら大したことなかった!なんてことも日常茶飯事ですよね。
たとえば中学校に入学するときも特に理由があるわけでもなく、なんとなく「怖い」と感じていた人も多いのではないでしょうか。
確かに野球部の上級生は怖かったですが……言い方を変えると、それ以外の要素ってなんだったんだろう?という感じで。未経験に対する不安としか言いようがありません。
だから初心者が仕入れは怖いと感じること自体、まったくオカシイことではないのでご安心を。
過去に仕入れに失敗した
転売ビジネス経験者でも、過去に仕入れた商品で利益が取れなかったり、商品がなかなか売れなかったりといった経験から仕入れが怖いと感じてしまうケースは少なくありません。
セミナーへ出席したときなどは普段会わないような方々と接点が持てるため、どんな想いを抱いているのかを尋ねてみると
「過去の失敗が頭にチラつく」
「また同じことになりそうで怖い」
といった返答が返ってくることが多いんですね。
確かに気持ちはわかりますし、僕も仕入れた商品を損切りするような経験は過去に何度もしてきていますが、その際にどう乗り切るかがすごく大事なんじゃないかなと。
自分の失敗に引っ張られすぎることだけは何としても避けたいところです。
参考:せどりの失敗例を分析|一番危険なパターンを回避する方法
仕入れが怖いのはマインドの問題じゃない

意気地なしなわけじゃない
仕入が怖いと口にしたときにはオウム返しのように「仕入れないことには稼げない」という言葉が返ってきたりしますが、言っている本人もそんなことはわかっているんですよね。
わかっていながら上手くいかない不安やもどかしさを抱えているわけで、そこは勇気とかの問題ではないと僕は思いますし、精神論だけで突破しようとして無理矢理踏み切っても良い結果が待っているとは考えられません。
ていうか、仕入れが怖い=意気地なし みたいな公式って絶対に成り立ちませんから。
別にやる気がないわけでもないので、指導させていただくときにも変にマインドの問題として片付け過ぎないようには注意しています。
まだデータが足りないだけ
思うに仕入が怖いと感じる要因として一番大きいのは、「データが足りない」という事実なんですよね。
- 自分が販売した経験からのデータ
- 客観的なデータ(モノレートなど)
後者に関してはリサーチの数と比例する部分もあるので一概に根性論がバカにならない側面もあるのですけど、どれだけの事例を持っているか?見てきたか?ってものすごく大事です。
結局のところ転売ビジネスに関してはほとんどがデータの見方で決まってきますし、そもそも資金にたっぷりと余裕があるなかで始める人なんて極めて少ないわけだから、成功している人とそうでない人は似たような条件下で戦っていることになりますよね。
資質や才能の問題でないことは言うまでもなく、単に「自分にはデータが少ない」という事実が「怖い」という感情に結び付いていることは覚えておきましょう。
参考:転売ビジネス初心者のときにやっておいて良かったと思うこと5つ
仕入れの怖さを解消するための3ステップ

失敗を分析する
仕入が怖いと感じている人の多くは失敗した無念さや自責の念だけが無意識のうちに自分の中で大きくなっていて、なぜ失敗したのか?という要因について分析することをあまりしていません。まあ、失敗したことを改めて見たくない気持ちもすごくわかるのですけど…。
ただ個人の感情を二の次にして「ビジネス」としてしっかり向き合うことは絶対に必要ですし、なぜ仕入れに失敗したのかをしっかりと分析することで次に仕入れる際の対策を考えることができます。
- 出品者が増えた
- 回転が鈍い商品を買ってしまった
- 送料や手数料の計算を間違えた
自分ではなんとなく把握しているつもりでも、実はその失敗の原因を理解できていないことが大半。分析して言葉にして残しておくことで同じ失敗を繰り返さずに済みますし、怖いという感情を回避するためには自分のミスから学ぶことが一番の近道です。
単に「また価格競争になっちゃった…」で片付けるのではなく、原因は何だったのかなど客観的な視点で分析する癖をつけていきましょう。
参考:物販で売上が悪い時を乗り切る方法|臆病風に吹かれなければ勝てる
シミュレーションする
先ほどデータが圧倒的に足りていないという点をお伝えしましたが、経験を増やすためには実際に仕入れて販売してみるのが一番だと思います。
ただ、仕入れが怖いということは資金面で余裕がない状況にあるケースが多いのも事実なんですよね。
そういうときには仮想販売(シミュレーション)をして販売経験を増やすことをオススメします。実売する緊張感は伴わないため実戦には敵わないものの、商品を仕入れたと仮定してその後の動向はいくらでも追えますので。
・仕入れに必要な資金はいくらか
・売れるまでの期間をどう見積もるか
・手数料や送料を差し引いた販売金額
・見込んだ販売価格と相場の差異
・出品者数の増減は想定通りか
上記のようなことをシミュレーションすることで、その経験を実際に仕入れる際に活かすことができますし、逆にこういった見極めの精度さえ上げていければ論理的に仕入れの怖さは克服することが可能になります。
資金がないから買えなくて…という人に限って、こういった無料でできることを怠っていたりしますが、購入せずに経験値だけ積めるなんて有難すぎる話だと僕は思います。
少量だけ仕入れる
利益が出せる商品を見つけた場合には複数仕入れるのが利益を最大化する上で欠かせない考え方ですが、仕入れが怖い場合は無理に大量仕入れを行う必要はまったくありません。まずは1点だけ仕入れてみるとか、少量での仕入れで十分。
金額的な負担が少なければ怖さを感じなくて済みますし、様々な商品を扱うことで自身の幅を広げることも可能ですよね。
1点ずつしっかりと販売まで見届けて、実売した商品でも当初の見込み(回転・利益)と現実をすり合わせていくことで、確実に仕入れスキルを向上させることができ、それが恐怖心を払拭してくれます。
高額商品を仕入れたり大量仕入れを試みたりすることは後々大事になりますが、まずは焦らずに感覚を養っていくこと。焦って大きな金額を投じて結局は失敗に陥っている人もたくさん見てきました。
自分の内面と仕入れとを切り離して考えることも大切になるので、冷静に3STEPを実践してみてください。
仕入れが怖いときにはデータで勝負するだけでいい
仕入れが怖いときには当然、目に見えない心理的な障壁が出来上がっていますよね。僕たちも人間なので感情を完全に自分と切り離して考えるのは難しいかもしれません。
ただ、転売ビジネスの仕入れ判断って本来は極めて後出しじゃんけん的な要素が強いですし、「もっと売れそう!」というポジティブな見込みも「ガッツリ下がりそう」というネガティブな見方も本来は必要ないと思っています。
まずはあくまで淡々とデータと向き合っていく。期待も不安もなしにデータで勝負することが一番大事なのではないかと。
そうすれば理論的に「損をしないライン」が見えるようになったり、自然と仕入れに対して前向きな感情が湧き出るようになってきます。
地味だろうが遠回りだろうが、一歩ずつ着実に解消していきましょう。