転売ビジネスに取り組む上で利益を確保することはもちろん重要なのですが、「赤字」というものに対して勘違いしているケースも多いように感じます。
赤字を意識すぎるあまり商品をずっと抱えて資金繰りが厳しくなるような状況も少なくないですし、これによって自ら首を絞めてしまっては本末転倒。黒字倒産なんて未来は誰も望んでいませんよね。
この記事では赤字を回避する方法はもちろん、利益を出すことよりも大事なことについてお伝えしていきたいと思います。
正しい考え方を理解して資金を上手く回し、転売ビジネスを健全に伸ばしていくための参考になれば幸いです。
転売で赤字を回避する方法
そもそも売れない商品を購入しても利益には繋がらないため、赤字を回避するためには当然ながら仕入が重要になります。
赤字を回避できるかどうかは下記3点の総合で決まりますので、仕入基準はしっかりと確認しましょう。
過去の販売相場はいくら?
まずは仕入れようとしている商品が過去にいくらで売れているのかを確認しましょう。
過去の販売相場を見てから仕入に踏み切れるのはかなり大きなメリットですよね、新商品の発売においては大手企業もマーケティングに四苦八苦しているというのに。
・過去相場を確認
↓
・仕入価格を確認して利益計算
といった手順で必ず確認するようにしていってください。
このプロセスで重要なのは過去にその価格で売れた履歴が一度だけでなく、複数回売れている事実を確認すること。
それによって、たまたま高くなっているだけではないかをチェックすることが可能です。
「たまたま売れた高値」を見極めることで価格による失敗のリスクは回避することができますので、この手順が赤字にならない仕入の肝となります。
ちなみに僕は「これくらいで売れるだろう」という根拠なき憶測で仕入をしてたくさん失敗したので、希望的観測で判断することはないように気を付けてください(笑)
販売個数をチェック
いくらで売れるのか、価格を確認した後は「どのくらい売れるのか?」をチェックします。いわゆる商品の「回転」関する部分になるためかなり重要です。
どれくらい売れる商品なのかを確認するためには、一定の期間でいくつ売れているのかを見てください。
<例>期間を3ヶ月で見て30個売れていた場合
1ヶ月に10個の売れ行きが見込めるため、
1週間に2~3個は売れるだろうと判断できる
こうして回転の見込みを計算することによって仕入れる個数も変わってきますし、売れない商品に手を出さなくて済みますよね。
いくら利益が見込める商品でも実際に売れないことには意味がありません。
仕入れた商品が「いつまでに売れるか?」がわかっていれば現金がショートすることもなく赤字は回避することができますので、回転を確認することも忘れないようにしましょう。
僕も自分の仕入はもちろん、コミュニティーのメンバーにも回転の意識は徹底してもらっています。以前7万円の見込み利益で一向に売れない商品を大事に抱えている人もいましたが、あれは何だったんだろう…。
ライバルは何人いるか?
上記で確認した商品の回転に加え、他の出品者が何人いるのかも加味して判断することも忘れずにいきましょう。
<例>1週間に2~3個売れる商品の場合
出品者0→自分の商品が2個前後売れる
出品者3→自分の商品は1個売れるか否か
厳密に言うと出品する場所(プラットフォーム)によっても異なってはきますが、ライバルセラーが多すぎると自分の販売機会が回ってこない=売れないことになってしまいます。
またライバルが多いと価格競争に巻き込まれて赤字で売り切らなくてはいけない状況に陥る可能性も高くなってしまいますから、ここのチェックも赤字を回避するためには欠かせません。
赤字を回避する方法として仕入の際に重要な3点を挙げましたが、あくまで「総合」で決まるということはぜひ覚えておいてください。
経験上、仕入に失敗するときにはいずれかが欠けてしまっていることがほとんどです。
参考:転売で売れない理由と対処法|売れ残りを出さないために気を付けることは
転売で赤字の勘違い
赤字を避ける方法をお伝えしたところで、今度は赤字への勘違いについて話を持っていきたいと思います。
「それ、全然問題ないよ」ということで悩んでいる方も多いため、ぜひ参考にしていただきたい部分です。
トータルの視点は絶対
まず大前提として声を大にして言いたいのが、仕入れた全部の商品で利益が出ることはまずありえないということです。
極端な話、これはもう100%と言ってもいいくらい。
仕入が上達していけば赤字で売り切る商品の割合を減らすことはもちろんできますが、1点1点すべてで利益を出すことって難しいですし、むしろそこを目指す必要はないとも思います。
というのも、1つの商品がマイナスになったことを気にしすぎる人が多いのですが、仕入れたトータルで利益が出ればまったく問題ないんですよね。
<例>1万円の商品を10点仕入れた場合
13,000円販売=3,000円利益(手数料は除く)
7点実売で21,000円のプラス
9,000円販売=1,000円赤字
3点実売で3,000円のマイナス
TOTAL:21,000-3,000=18,000円利益
このような状況は転売ビジネスを実践していると普通にありえると思うのですが、「3点赤字になっちゃって…」という見方は必要ないよと。
単体の利益も大事ではあるもののそれにとらわれすぎると動きが小さくなってしまいがちなので、ビジネス全体で見て利益を最大化することを目指していきましょう。
回転が悪い方がヤバイ
上記のようにすべての商品でプラスにすることを目指し、赤字にしないために価格をずっと利益が出るところで保持する人も多いのですが「商品が売れていない=仕入価格分がマイナス」ということにも目を向けましょう。
先ほどの例で言うと、9,000円で実売した3点は売れる前の時点で考えると3万円(仕入額1万円×3点)分はお金が出ていった状態ですから、実売時の多少のマイナスよりも売れずに仕入金額が回収できていない方がよほど問題です。
×3,000円損した
〇27,000円回収した
赤字を恐れるあまり売れない価格でずっと出品していると、いつまで経っても仕入資金が回収できないということになり、結果として次の仕入に資金が回せない悪循環にハマっていくことになります。
新たな仕入がない
↓
売場の商品が減る
↓
売上も当然落ちる
といった状況は絶対に避けなければいけないし、そもそも販売前の「見込み利益」なんていくらあっても意味がありません。
計算上は利益が出ているのに手元に現金が全然ない、口座残高に余裕がないという場合は大半がこんな状況に陥っているので、在庫を早い段階で現金化することを意識していきましょう。
参考:物販で売上が悪い時を乗り切る方法|臆病風に吹かれなければ勝てる
赤字で利益を削るよりも恐いこと
資金が回っていない
繰り返しになりますが、利益にこだわりすぎて実売までの期間が長くなり、資金が回っていないことが転売においては一番危険な状態です。
キャッシュフローが悪化してしまうと売上も縮小してきますし、帳簿上の数字だけでなく精神的にも大きなダメージを自らに与えてしまうことも珍しくありません。
僕の友人に物販のみで年商3億円以上を上げている実力者もいますが、彼と飲みにいくと大体深夜2時ごろに名言が飛び出します。
「転売で稼げないのは損切りできない人だけ」
まあ、本当にその通りだよなという結論に毎回落ち着くのですけど(笑)
前述したように、資金が回らないと次の仕入を行うことができないですし、そうなると商品の入れ替わりが無くなるため、ショップとしても見栄えが変わらなくなり売上にも悪影響を及ぼすことになります。
「赤字」という言葉がそもそも良くない気がしますが、在庫はどんどん現金化して次に回していきましょう。
そういった経験値は絶対に無駄にならないし、成長した自分で勝負できる次のときにはもっと良い仕入が出来るはずです。
参考:転売で売れ残りゼロは可能|無駄なリスクなんて負わなくていい
1つの赤字に意識を奪われる
細部まで目が行き届いていることは素晴らしいと思うのですが、1点の赤字に意識を奪われ過ぎると確実にその後のアクションが弱気になります。
これは自信を持ってお伝えします、かつての僕がそうだったから(笑)
思うように売れなかった商品に気持ちを持っていかれてしまうタイミングはどうしてもあったりするものの、それに引っ張られ過ぎても何の意味もないんですよね…。
予期せず赤字になってしまった事実に対して改善点を考えてアクションプランを立てることは重要かと思いますが、うじうじと引きずって翌日以降にまでネガティブな気持ちを持ちこしてしまうのはどう考えても得策ではありません。
「こういうものだ」とある程度は割り切って考えることも重要なので、冷静に原因を考える以外はさほど気にしすぎないことをおすすめします。
しっかりと現金を回収できていれば次の一手も考えやすくなりますから、そういう意味でも一時の「赤字」は寛大に受け止めて資金を回していきましょう。
参考:転売で月50万円稼いだとき辛かったこと3つ|対処法も全部話します
まとめ:見込み利益に騙されるな
僕が転売を始めたときに色んなブログやメルマガを読み漁った時期があって、そのときに多くの発信者が「見込み利益」という話をしていたんですね。
今日の仕入では見込み利益が20万円ありました!といった感じで。
これは別に悪いことではないし、実際に仕入をしていて利益を見込んでから踏み切っているのも事実です。ただ個人的には、あまりこの「見込み利益」という考え方は好きじゃなくて。
一度「見込み利益20万円」と思うとそれを下回った場合になぜか赤字で損したような気持ちになってしまうし、そもそも「見込み」である段階では一銭も発生していません。
当初の見込みってどうしても都合よく想定しがちな上に、一度設けた基準って下げにくかったりもしますから、幻想よりも現実のキャッシュをしっかりと作っていくことに目を向けていきましょう。
「赤字」に対する勘違いを解いて、健全に転売ビジネスを大きくしていくためのきっかけにしていただけたら!
月収15万円⇒月収500万円
僕は現在、物販ビジネスで起業したのち法人も設立して「仕事が楽しくて仕方がない…!」という数年前では考えられなかったような毎日を送っています。
会社に雇われなくなり、月収500万円という世界も経験しました。
ただ、手取り15万円だったアパレル販売員時代から何もかも上手くいったかというと決してそんな天才肌ではなく…。
むしろ遠回りした僕ですが、この生き方を掴めたのは「最速で稼げる物販ノウハウにより副業収入で本業を余裕で超せた」からです。この事実によって一気に視野が広がりました。
人からの評価ばかり気にしたり、漠然と将来への不安を抱えたりせず、自信を持って生きていくために「主導権を自分で持てる道」を選ぶこともできた。
そうやって今は、「誰か」に依存することもなく「何か」に怯えることもない、強い大人に一歩近づけた気がしています。
「人生を変える」なんて1ミリも信じたことがなかったけど、30歳を目の前にしてスキルも人脈もゼロの状態からの起業は実際に可能でした。
よかったらぜひ、プロフィールをご覧になってみてくださいね!
こちらです。